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年々と出生数が減少している理由

2016年、政府が正式に統計を取り始めて以来初めて出生数が100万人を割り込みました。
最も出生数が多かった1949年は269万人でしたので、その数は40%ほどにまで減少していることになります。
少子化問題が注目され始めたのは最近のことではなく、高齢化率の上昇と共に30年程前から問題が指摘されていました。
しかし有効な対策が打ち出せないまま時間が流れ、合計特殊出生率についても2005年に1.26を記録するなど、出生数の減少が続いてきました。
今後も少子化問題が解決する見通しは立っていません。

では、何故出生数は減少していくのか、これは簡単に答えが出ていることです。
合計特殊出生率がおよそ2.08を下回った状態が継続すると、人口が減少していきます。
子供の数が減少すれば、その数十年後にはその子供たちが親の世代になりますので、当然前の年代に比べて出生数が減少することになります。

人口問題を考える上で、いわゆる団塊の世代がポイントになります。
第一次のベビーブーム期と言われた彼らは最も人数が多い世代であり、彼らが親になる段階では第二次ベビーブームと呼ばれる時代になりました。
当時の出生数は200万人ほどであり、出生数の一つのピークになっています。

しかし、第二次のベビーブーム期世代が出産を迎える2000年頃にかけては、出生数が増えることはありませんでした。
本来なら第三次ベビーブームとなっても良いはずです。

これには事情があり、経済的な状況が大きく関係しています。
バブル崩壊後の就職難も重なり、彼らの世代は非正規労働者が爆発的に増えた時期でした。
一つの会社に定年まで勤めることが当たり前の時代が終わり、自分らしい生き方や働き方を求めることが美徳とされたのです。
結果として低賃金労働から抜け出せなくなり、結婚に踏み切れないケースが多発しています。
少子化問題の背景には、子どもが欲しくてもお金が足りないという事情が横たわっているのです。

少子化問題ってどんなこと?

少子化が解決されないとどのような問題が発生するのか、これには非常に多くの事柄がありますが、生産活動人口が少なくなり、国家全体で生み出すものの量が減少することが問題の根源になります。

国家は、働ける人が働けない人(高齢者も含めて)を支えています。
これまでは支える側の人間が豊富にいましたが、少子高齢化により支える側が少なくなり、一人一人の負担が増大しています。
例えば年金の支払額が増えているのに給付が先送りにされていくことや、病院の不足などは負担の増大の典型的な例と言えます。
今後は支える側の人よりも支えられる側に立つ人の方が多くなるとも言われているのです。

支える側の人たちにはこれから結婚し、子育てをする人が含まれています。
金銭的負担が大きくなったり、低賃金の仕事を続けざるを得ない状況が続くと、そのまま結婚や子育てを諦めてしまうことになりかねず、現在の経済的負担を回避することで将来の経済的損失になっていくのです。
また、子育てを始めても、負担の大きさから貧困状態に追い込まれることがあります。
子どもの貧困率は先進国の中で高い水準にあることは意外と知られていませんが、今も非常に多くの子どもたちが貧しく、高等教育を受けられない状態になっています。
この事実も将来において経済的損失になる可能性があります。

現在の日本は、かつてのような経済成長は見込めません。
少子高齢化を解決するには、経済成長をさせるよりも、経済的な不平等を少なくし、豊かな人が多く負担する世の中を作ることしか方法が無いと言えるでしょう。
豊かな人と貧しい人の経済的格差は大きくなっており、負担の相対的平等を実現することで金銭的負担に苦しむ人が少なくなります。
結婚し、子どもを作りたいという気持ちはあるのですから、少子高齢化の対策になるでしょう。